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心臓に異常タンパク質がたまる『心アミロイドーシス』という病気

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心アミロイドーシスという病気を知っていますか?

あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、心アミロイドーシスは、アミロイドという異常なたんぱく質が心臓の筋肉の中にたまることで、心臓のはたらきが悪くなる病気です。

 

【アミロイドとは】

アミロイドは、たんぱく質に異常が生じてできたもので、臓器にたまると様々な症状を引き起こす原因になります。

アミロイドたんぱくは現在30種類以上が確認されており、心臓のほか、脳や腎臓にたまるものがあるなど、種類によってたまる臓器や引き起こす病気が異なります。

アミロイドの沈着は、神経・心臓・腎臓・消化管・呼吸器・骨・関節など様々な部位に及びます。

 

 

心臓にたまるアミロイドは主に2種類あるといわれていて、そのうちの1つは加齢とともに増えるという特徴を持っています。

このたんぱく質は、4つの構造がくっつくようにして血液中に存在していますが、歳を重ねるとともにこれらの構造がバラバラになることがあります。

そして、バラバラになった構造が糸くず状になり、それらが集まってアミロイドがつくられます。

こうしてできたアミロイドが、心臓にたまることで、心アミロイドーシスの原因になってしまうのです。

 

また、心アミロイドーシスを引き起こすアミロイドは、心臓のほか、手や指の腱や神経にもたまりやすいことが明らかになっています。

手指の腱にアミロイドがたまると、神経が圧迫されて、しびれや痛みが起こる手根管症候群の原因にもなります。

さらに、背中の脊柱管のまわりのじん帯にアミロイドがたまると、脊柱管狭窄症が起こり、腰や足にしびれや痛みが生じることもあります。

 

手根管症候群や脊柱管狭窄症が起こったからといって、必ずしもアミロイドが原因だとは限りません。

特に手根管症候群は女性に多く、片側の手指にしびれなどの症状が起こるのが一般的ですが、アミロイドによる手根管症候群の場合は、高齢の男性に多く、両方の手指にしびれが起こるケースが多いという特徴があります。

 

心アミロイドーシスは、進行すると心不全や不整脈などにもつながる恐れのある病気です。

現在のところ、心臓にたまったアミロイドを取り除く方法はないため、心不全の症状を和らげる治療や、新たにアミロイドがたまるのを抑える治療を行うのが一般的です。

少し前まで、心アミロイドーシスは、比較的まれな病気であると考えられていました。

しかし近年、患者数の増加などにより、珍しい病気ではなくなってきています。

心アミロイドーシスを疑う代表的な症状としては、

 

・息切れや浮腫みなどの心不全症状

・めまい

・失神

 

などが挙げられます。

これらの症状は他の心疾患でもよく見られる症状のため、心アミロイドーシスであることを見落とさないこともとても重要なことです。