脳をだましてダイエット!?「感覚間相互作用」とは
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ライフ整骨院の代田です
毎日の食事の際、私たちは、目で見て食べるものを確認し、鼻で匂いを感じ、舌で味を認識します。
例えばチョコレートクッキーを食べた時には、味覚だけでなく、視覚や聴覚なども使い、総合的に脳が食べたものを「チョコレートクッキー」であると判断するのです。
そこで、こんな実験があります。
プレーンのクッキーを手に持ち、VR(仮想現実)でその見た目をチョコレートクッキーに変化させ、チョコレートの香りを流しながらプレーンクッキーを食べると、脳はチョコレートクッキーを食べたと認識し、プレーン味のはずがチョコレートの味を感じることができるといいます。
このように、複数の感覚が影響し合って感じ方が変わることを、「感覚間相互作用(クロスモダール)」と呼びます。
このようなVRを使った方法が、将来ダイエットや健康のための食事制限に活かせるかもしれないのです。
VRを使い、実際に食べる量よりも多い量を目で認識させることで、少量の食事でも満腹感や満足感を得ることができ、食べる量をコントロールできるようになることが期待されています。
実は満腹感は、実際に食べた量や血糖値だけで決まるのではなく、視覚などの感覚の影響も大いに受けていることが分かってきています。
目でだまして満腹感を得る方法を、「拡張満腹感」などと言います。
このような、感覚間相互作用を利用して脳をだます方法は、既に色々な場面で取り入れられています。
例えば、引っ越し業者や運送会社の段ボールの色は、黒よりも白い場合が圧倒的に多いのですが、これには黒いものよりも白いものの方が軽く感じるという現象が活かされています。
同じ重さの荷物の入った段ボールでも、黒い段ボールの方が、「重いものを持ち上げる」という先入観がはたらき、余計な力が入って疲労度が増すというデータもあるそうです。
また、昔から「笑う門には福来る」などと言われるように、辛い時でも笑顔でいた方が気持ちも明るくなる、楽しいから笑うのではなく、笑うことで楽しくなる。
これを心の健康維持に役立てる活動や考え方も広がってきています。
これも一種の脳をだます感覚間相互作用の役立て方です。
このように、近い将来には、「我慢しないで食べたつもりになれるダイエット」などが広がっていくかもしれません。
人間の五感が互いに影響し合う感覚間相互作用は、これから先様々なことに役立てられていくことでしょう。