現代人に不足しがちな栄養素の一つが、カルシウムです。
特に女性の場合は、更年期を迎えると女性ホルモンが減少して、骨密度が低下しやすくなります。
また、年齢とともにカルシウムの吸収率が低下してしまうことも、カルシウム不足の人が増えてしまう原因です。
吸収率が下がってしまうということは、ただ単にカルシウムを摂取していても、意外と体には吸収されずに、カルシウム不足が起こっている可能性が高いということです。
【カルシウム摂取のコツ】
夕食にカルシウムを多く摂る
効率の良いカルシウム補給のコツの一つが、食べるタイミングです。
骨は、日中に古い骨を壊して吸収する「骨吸収」と、夜になって新しい骨をつくる「骨形成」を繰り返しています。
そのため、夜の骨形成のタイミングに合わせて、夕食時にカルシウムを多く摂取するのがポイントです。
朝は牛乳やヨーグルトなどの乳製品でカルシウム補給をしている人も多いと思いますが、実は夜に乳製品を食べた方が、強い骨づくりには最も効率が良いとも言われています。
吸収率が高まる食べ合わせをする
カルシウムばかりを多く摂っていても、若い頃に比べ、意外と体に吸収されていないというケースが多いです。
そこで、カルシウムの吸収率を上げる食べ合わせも一緒に意識することが重要です。
カルシウムと併せて摂取したい栄養素は、マグネシウムやビタミンDなどです。
乳製品を摂る時は、しらすや鮭、イワシなどの魚や、大豆製品、緑黄色野菜も一緒に食べるのがおすすめです。
なお、サプリメントでカルシウム不足を補う人もいると思いますが、サプリメントだけに頼るカルシウム摂取は危険です。
サプリメントでカルシウムだけを過剰に強化すると、血管が硬くなり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がってしまう可能性があるというデータもあります。
また、カルシウムは一度に吸収できる量が限られているので、毎日継続して摂取することも大切です。
例えば、朝に牛乳をたくさん飲むだけでは、十分なカルシウム補給は難しいと言えるでしょう。
なお、カルシウムの吸収率を上げるビタミンDは、日光に当たることで体内で合成される成分としても知られています。
外に出て体を動かすなど、健康的な生活習慣で、よりカルシウムの吸収率を高める効果が期待できるでしょう。
「カルシウム=牛乳を飲む」だけではなく、コツを覚えて上手にカルシウム補給を続けましょう。