私たちの体温は、早朝の最も低い状態からスタートして、夕方ごろに最高値になり、そこから夜にかけて下がり始めます。
自分の平熱が何度か把握している人は多いと思いますが、実は体温は1日の中でも常に変動しているため、測るタイミングによっては、いつもの平熱よりも高かったり低かったりという現象が起きるのが普通です。
より確実な平熱を把握しておくためには、起床時の体温のほかにも、日中の体温、夕方の体温、夜の体温と、1日に数回、毎日同じ時間に計測すると良いです。
【運動のタイミング】
この体温の変動に合わせて、生活のリズムを整えていくと、自然と健康的な生活習慣へとつながっていきます。
朝起きてすぐ激しい運動をすると、体への負担が大きくなってしまうことがあります。
運動は、夕方前後の体温が完全に高まった状態でする方が、体に無理がかかりにくくなります。
【昼寝のコツ】
日中に眠くなったからといって、何時間も昼寝をすると、そこで一度体温が下がってしまうため、その後の体温の勾配が緩やかになり、結果的に夜の眠りが浅くなってしまいます。
これを防ぐためには、昼寝は20分程度の浅い眠りで済ませることです。
布団やベッドに完全に寝る体勢をつくると、なかなか起きられずに昼寝を長引かせてしまうリスクが高まりますので、ソファーで軽く寝転んだり、座ったまま机に突っ伏して寝るなど、寝すぎない昼寝の工夫をすることで、夜の眠りへの影響を少なくします。
【入浴のタイミング】
体温の変動から見ると、寝る1~2時間前にお風呂に入るのがおすすめです。
入浴で一時的に体温を上げると、1~2時間後には、上がった分の体温が大きく下がろうとします。
体温が下がると自然と眠気がやってくるので、寝付きが良くなり、質の良い睡眠習慣にもつながります。
反対に、寝る直前にお風呂に入って体温を上げてしまうと、体温が下がるタイミング、つまり眠くなるタイミングが後ろにずれてしまうので、寝たいのに眠れない!という事態になりかねません。
なんとなくでも、自分の体温の変動を意識した生活を送ることで、特別なことはしなくても、体に良い規則正しいリズムが整うようになります。
毎日の体温の変動を味方につけ、健康な体づくりに役立てましょう。