毎日よく寝ているはずなのに、疲れがとれない、だるい、頭が重い…。
このような体の不調を慢性的に感じている人は、自律神経が乱れている可能性が高いです。
でも、毎日の忙しい生活の中で、栄養バランスの整った食事を3食しっかり揃えたり、毎日運動をしたり、早寝早起きを徹底するというのは、やった方が良いと分かっていてもなかなかできないという人も多いでしょう。
特にデスクワークなどで、肩や首周辺のだるさや重さを感じる人におすすめなのが、「鎖骨押しマッサージ」です。
肩がこったら肩を揉む、首が疲れたら首を回すという方法が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、肩や首より注目してほしいのが鎖骨です。
鎖骨は肩甲骨や胸骨とつながっていて、鎖骨が圧迫されると肩の関節の動きが悪くなります。
また、鎖骨まわりは多くの血管や神経、リンパが密集している部分です。
鎖骨の圧迫を放置しておくと、血流の悪化によって老廃物が溜まりやすくなり、これが肩こりや首こりの大きな原因につながるのです。
鎖骨まわりをほぐすことで、滞った血流やリンパの流れを促進し、肩こりの改善効果が期待できます。
【鎖骨押しマッサージのやり方】
1.まずは、右の鎖骨のすぐ下を、鎖骨に沿うように指で強めに押して、最も痛みを感じる場所を探す。
2.①で見付けた部分を指で押したまま、顔を前に倒し、軽く右に傾けてから、さらに右側に少し顔をひねって、指圧している部分の痛みが最も和らぐ角度を向く。その状態で1~2分間、ゆっくりと呼吸をしながらキープする。
3.痛みを感じる部分が複数ある場合は、それぞれの部分で指圧を行う。左側も同様に行う。
たったこれだけで、自律神経を効率良く整える効果が期待できます。
その理由は、鎖骨を押すことで、脳の扁桃体の緊張が緩むからだと考えられています。
扁桃体は、人間の本能的な部分を司る大脳辺縁系の一部です。
その部分の緊張が緩むことで、体の緊張をほぐすだけでなく、ストレスや疲れを解消する手助けをすることができます。
忙しい人は特に、無意識のうちに体や心の緊張状態を強いていることが多いので、それを効率良くほぐす効果が期待できるのが、鎖骨押しマッサージなのです。
軽く痛みを感じる程度の痛みで指圧し、そのままキープしていると、徐々に圧痛が取れていくのを感じることができるはずです。
1日3回を目安に、すき間時間にも簡単に行える方法なので、ぜひ実践してみてください。