シャキシャキとした食感と、みずみずしさが特徴の野菜といえば、「水菜」です。
鍋物やサラダなどによく使われ、身近な葉物野菜として食卓への登場頻度も高いことと思います。
しかし、ほうれん草や小松菜などと比べると、茎や葉が細くて、栄養価の高い野菜のイメージはないかもしれません。
見た目の雰囲気からも、なんとなく地味な脇役の存在感がありますが、実は水菜は、栄養価の高い緑黄色野菜に分類されます。
およそ90%以上が水分でできているものの、優れた栄養もしっかりと含まれています。
【水菜の栄養】
βカロテンとビタミンC
水菜には、抗酸化作用のある成分であるβカロテンとビタミンCが豊富に含まれています。
βカロテンは、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立つほか、体内でビタミンAに変換されて、粘膜や皮膚、髪の毛を健やかに保つのに効果を発揮する成分です。
ビタミンCも、美肌に欠かせない栄養素として知られていますよね。
βカロテンとビタミンCの抗酸化作用によって、老化防止や美肌の維持に効果が期待できます。
カルシウム
水菜に含まれるカルシウムの量は、野菜の平均のおよそ3倍以上と非常に多く、カルシウムが豊富と言われる小松菜をも上回るほどです。
ほかに、パセリやしそにもカルシウムが多く含まれますが、これらの野菜は一度にそれほど多くの量を食べられません。
しかし、水菜だったら、サラダや鍋の具材、おひたしなどで簡単に量もたくさん食べることができます。
現代人に不足しがちなカルシウムを、水菜を食べて補うことができるのです。
葉酸
これもあまり知られていませんが、水菜には豊富な葉酸が含まれます。
身近な野菜でなかなか葉酸を摂るのが難しいと思っていた人も、水菜を毎日の食卓に取り入れることで、無理なく葉酸の摂取量を上げることができるでしょう。
そのほか、食物繊維や鉄なども多くふくまれるなど、ヘルシーかつ水菜は栄養価の高い緑黄色野菜なのです。
食べる際のコツとしては、βカロテンは油と合わせることで効率良く摂取することができるので、さっと油で炒めたり、生食ならオリーブオイルなどをかけて食べると良いでしょう。
水菜に含まれるビタミンCは水溶性のため、茹でると流失してしまいます。
鍋やスープに水菜を入れる際には、薄めの味付けで汁まで飲むことで、ビタミンCの損失を抑えます。
さらに、ビタミンDを含むキノコ類や、鮭、シラスなどの魚類と併せて食べることで、カルシウムをより効率的に摂取することができるのでおすすめです。
地味な存在だと思われがちな水菜ですが、栄養価の高さを知れば、もっと色々な食べ方で、食卓への登場頻度もアップするかもしれませんね。