「腹筋」と聞くと、筋トレなどで鍛えたり、引き締めたりするものというイメージが強いですよね。
しかし、腹筋をストレッチで“ほぐす”ことで、体に嬉しい変化が現れるかもしれません。
それは、姿勢の改善です。
美しい姿勢でいることは、見た目の美しさに大きな影響を与えるだけでなく、健康維持のためにも非常に重要です。
特に加齢とともに背中が丸まり、姿勢が悪くなっていく人はとても多いです。
背中が丸まった状態で過ごしていると、お腹の真ん中にある腹直筋が縮み、その上にある肋骨と、下の恥骨が近付いて、どんどん猫背の姿勢が進行していきます。
さらに、恥骨が前に出ることで、下っ腹が出やすくなり、これが加齢によるぽっこりお腹の一因でもあります。
これを改善するために有効なのが、腹筋をストレッチによって伸ばすことです。
筋トレは辛くて続かないという人も、簡単なストレッチなら毎日続けられる人も多いはず。
縮こまった腹筋をしっかりとストレッチすることで、自然と正しい姿勢に導く効果が期待できるのです。
また、縮こまっていたお腹が伸びれば、圧迫されていた肺などの内臓の位置も正されて深い呼吸ができるようになったり、肋骨の位置が高くなってバストアップ効果に、後ろに傾いた骨盤が前に戻ることでヒップアップ効果なども期待できます。
加齢に負けない、メリハリのある体づくりにも、腹筋ストレッチは有効です。
【腹筋ストレッチのやり方】
立って行う腹筋ストレッチ
1.肩幅程度に足を開いて立ち、両手をお尻の後ろで組む。胸を軽く張り、お尻を軽く突き出す。
2.胸を高く引き上げるように、顔を真上に向ける。後ろで組んだ手がお尻から離れないように注意。
お腹が気持ち良く伸びているのを感じながら、ゆっくりと深い呼吸で10秒間キープする。
座って行う腹筋ストレッチ
1.椅子に浅く座り、足は肩幅程度に開いて足裏を床にしっかりとつける。
骨盤を立てるように姿勢を正し、両手は座面のやや後ろをつかむ。
2.胸を高く引き上げるように、顔を真上に向ける。両腕で体を支えながら
ひじが曲がらないように注意。お腹が気持ち良く伸びているのを感じながら
ゆっくりと深い呼吸で10秒間キープする。
うつ伏せで行う腹筋ストレッチ
1.両足を真っすぐ伸ばして、床にうつ伏せに寝転がる。
両手は親指が耳の横に来る位置に置き、ひじから指先までを床につける。
2.ひじを伸ばしながら上体を持ち上げ、顔を上に上げていく。骨盤が床から浮かないように注意
手をつく位置は、お腹が気持ち良く伸びる位置に調整し、ゆっくりと深い呼吸で10秒間キープする。
辛い筋トレをしなくても、腹筋ストレッチだけで、ぽっこりお腹が改善することもあります。
毎日のすき間時間に、ぜひお腹を気持良く伸ばす習慣を取り入れてみましょう。