肌の乾燥がまだまだ気になる季節が続きますが、体の中で、肌以外にも乾燥状態を強く感じる部分はありませんか?
例えば、ドライアイ、ドライマウス、ドライノーズなど…。
目や口、鼻などが常に乾燥していることを感じやすい人は、実は体の内側まで乾いた状態になっているサインかもしれません。
【粘膜の乾燥】
体の内側が乾いているということは、粘膜のバリア機能が低下している恐れがあります。
私たちの体を、細菌やウイルスなどの外敵から守る役割を果たしてくれているのが粘膜です。
この粘膜は、常に湿っていることで、十分な機能を発揮することができます。
しかし、粘膜が乾燥してしまうと、バリア機能が低下し、細菌やウイルスへの感染リスクが高くなってしまうことが考えられます。
【ドライシンドロームとは】
目や口、鼻などのほか、その先にある食道や胃、肺、腸なども全て粘膜で覆われています。
肌は、見た目にも分かりやすいので、乾燥状態であることを把握しやすい一方で、体の中の粘膜の乾燥までは、あまり意識したことがない人がほとんどでしょう。
しかし、肌は体の中の状態を表す目安の一つです。
そのため、肌が乾燥しやすいという人は、目に見えない粘膜も乾燥している可能性が高いと考えられます。
実際に、例えばドライマウスに悩む人は、目や鼻、そして肌などのほかの部位も同じように乾燥しているというケースがよく見られます。
このように、肌だけでなく、体の様々な部分が乾燥しやすい状態を、「ドライシンドローム(乾燥症候群)」と呼ぶことがあります。
【ドライシンドロームのセルフチェック】
普段の生活で、あまり粘膜の乾燥を感じる機会はないと思うので、簡単なセルフチェックを行ってみましょう。
体の内側まで乾いてしまっているかどうかを判断するには、目の乾燥状態をチェックするのがおすすめです。
1.目を閉じてリラックスする。
2.目を開けて、まばたきをせずにいられる時間を計測する。
10秒以下で目が乾いてまばたきをしてしまう人は、目が乾いている、つまり粘膜が乾燥している状態かもしれません。
そのほか、
・肌が乾燥する
・目やにが多い
・のどがよく渇く
・乾燥によるせきが出やすい
・鼻の内部がカサカサしている
・朝起きると口内が乾いている
・口臭が強い
・唾液が減ってしゃべりにくさを感じる
・強いストレスを感じている
などの項目に当てはまるものが多いほど、粘膜が乾燥しているドライシンドロームに注意する必要があります。
では実際に、どのようにドライシンドロームを予防・改善すれば良いのでしょうか。
次回、具体的な方法について、詳しくまとめていきましょう。