骨代謝が悪くなり、骨がもろくなる、いわゆるスカスカな骨になると、動くことが億劫になって、引きこもり、運動不足、食欲不振といった悪循環に陥りやすくなります。
さらに、骨の代謝によって分泌されるオステオカルシンという物質には、生活習慣病を予防するはたらきがあることから、骨代謝の低下は、オステオカルシンの減少によって様々な病気のリスクが高まることが考えられます。
そのほか、背中が丸くなったり、シワやたるみが増えるなど、見た目の老化にも大きな影響を与えるでしょう。
【強い骨づくりのために】
食事
強い骨をつくる食事は、カルシウムだけをたくさん摂れば良いというわけではありません。
カルシウムのほかに、
・ビタミンD…カルシウムの吸収に必要不可欠。
・たんぱく質…骨の土台になる。
・ビタミンK…血液に取り込まれたカルシウムが
骨になるのを助ける。
・その他…カリウム、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB6
ビタミンB12、葉酸など。
が特に意識して摂りたい栄養素として挙げられます。
そのうえで、現代人に特に不足しがちなカルシウムを、毎日の食事でしっかりと摂取していきましょう。
運動
骨粗しょう症の予防には、骨の強化とともに、骨のサポート力をつけることも大切です。
骨そのものを強くする骨力アップのトレーニング
骨折しない体づくりのために柔軟性を高める
体を支える筋力をつける
転倒防止のバランス力を強化する
骨力の低下による影響は色々ありますが、何より生活の質を落としてしまうのが骨折です。
一度骨折をしてしまうと、骨がもろくなって再び骨折するリスクがどうしても高くなってしまったり、動けない間に骨折部分以外の骨力も衰えてしまうという悪循環が起こりやすくなります。
骨を刺激する適度な運動に加え、ストレッチ、ながら筋トレ、バランス力体操などを取り入れて、加齢に負けない骨づくりに役立てましょう。
骨は、1日2日で一気にもろくなることもなければ、強くなることもありません。
常に自分の骨の健康を意識し、できることから少しずつでも始めることで、骨代謝の低下を防ぎ、将来の骨を守ることができるはずです。
骨のもろさ、弱さを加齢のせいにせず、骨を若くすることで、自分自身の若々しさにもつなげていきましょう。