【更年期障害の原因】
更年期障害は、女性ホルモンの急激な低下に伴い引き起こされます。
月経は脳、卵巣、子宮に関連して起こる現象です。
女性は産まれた時に卵巣におよそ40万個の卵子を持っていると言われていますが、成長とともにその数は徐々に消失し続け、およそ50歳を目安に卵子の数はほぼゼロになります。
更年期を迎えるということは、卵子の数が残りわずかになってきているということです。
更年期に入ると、体内に残っている卵子の数が極端に減ることが原因で、脳から女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を促す指令が出されても、卵巣で女性ホルモンの分泌がうまくできないという現象が起こります。
年齢とともに卵巣機能が低下することで、脳からの指令に卵巣が十分に応えることができなくなり、その結果女性ホルモンの分泌が大きく低下してその変化を脳が感知し、脳が混乱を起こすことで様々な更年期症状が起こると考えられています。
また、女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、血管や骨、肌などを守ったり、脂質代謝や自律神経の調整にも関わる重要なホルモンです。
このエストロゲンの分泌が減少することで、体のあちこちで機能を維持する能力の低下が起きてしまいます。
【更年期を乗り切るポイント】
1.和食中心の食生活
更年期を元気に乗り切るためには、今まで以上にバランスの良い食生活を送ることが大切です。
おすすめなのが、やはり和食中心の食生活です。
週の半分以上、できるだけ毎日魚料理を取り入れ、副菜には緑黄色野菜を使った彩の良いメニューを意識すると良いでしょう。
また、体内の酸化リスクが高まる更年期には、主食やスイーツを控え、糖化を防ぐことも重要です。
2.週3回の運動習慣
適度な運動習慣は、更年期にも有効であることが明らかになってきています。
ジョギングやウォーキング、サイクリング、ダンス、スイミングなどの有酸素運動を、できるだけ楽しく継続させましょう。
1日30分以上の運動を週に3回程度続けることで、更年期障害のリスクが軽減する効果が期待できます。
また、運動習慣は早いうちから無理なく身に付けておきたいものなので、更年期前からぜひ意識して運動を取り入れてみてください。
3.リラックスやリフレッシュ
体の不調と同じかそれ以上に、毎日辛く感じやすいのが、心の不調です。
できるだけ更年期という体の変化を受け入れて、無理をしない生活を心がけることが大切です。
毎日朝日を浴びてから1日をスタートさせ、体がしんどい時には昼寝を取り入れる、湯船で1日の疲れを癒す、趣味の時間をつくる、休日はどこかに出かけて気分転換をするなど、リラックスやリフレッシュの時間を意識的にとるようにしましょう。
女性なら誰にでもやってくる、更年期という人生のタイミング。
心身にとっては辛い時期でもありますが、マイナスなことばかりではなく、心掛け次第で快適に過ごすチャンスもたくさんあるということを、ぜひ知っておいてほしいと思います。