こめかみから目のあたりを中心に、脈打つようにズキズキと痛む片頭痛。
日常生活でも、定期的な偏頭痛の痛みに悩まされている人は少なくありません。
ひどい人では、吐き気やめまいを伴ったり、光や音、気圧や気温の変化に対して敏感になることもよくあります。
片頭痛の原因は、まだはっきりと解明されておらず、明らかな原因が特定できないケースも多くあります。
何らかの原因で脳の視床下部が刺激され、顔の感覚を脳に伝える三叉神経に炎症が起こったり、脳の血管が急激に拡張したりすることで、独特の脈打つような痛みが生じるとも考えられています。
寝不足、ストレス、疲労、ホルモンバランスの乱れなどが片頭痛の原因になりやすいと言われていますが、今日は意外な片頭痛の原因を紹介していきましょう。
【意外な片頭痛の原因】
海外のある研究で、60%以上の片頭痛患者に共通する原因が指摘されました。
それが「まぶしい光」です。
まぶしい光は、太陽光だけでなく、デパートの照明や、映画館のスクリーンの光など、室内の光も該当します。
まぶしい光が片頭痛の原因になる理由としては、第3の目とも呼ばれる「内因性光感受性網膜神経細胞」という細胞が関係していることが、近年の様々な研究によって明らかになってきています。
この細胞は、光を感知するセンサーのようなはたらきをしていて、普段は太陽光を感じ取って脳に信号を送り、脳を活動モードに切り替えてくれています。
しかし、片頭痛患者は、何らかの理由でこの細胞や脳が光に対して過敏に反応してしまい、ズキズキとした痛みが起こると考えられています。
【片頭痛を引き起こすまぶしい光への対策】
もちろん、全ての片頭痛が、まぶしい光を予防するだけで解決するわけではありません。
しかし、人によっては、まぶしい光を避けることで、片頭痛の辛さを軽減することができるかもしれません。
まず、太陽光への対策としては、サングラスや日傘などで光を抑えるのが有効です。
室内では、照明を白っぽい明るい光から、オレンジ系の優しい光に変えることで、偏頭痛の頻度が減少したという調査もあります。
まぶしい光を完全に遮ることは難しいかもしれませんが、片頭痛の原因にまぶしい光があることを覚えておくだけでも、片頭痛のリスクを減らすことができるようになるかもしれません。