体の柔軟性には、筋肉や関節、靭帯、腱、筋膜などの組織が関わっています。
デスクワークやテレビ鑑賞、スマートフォンやゲームなどをする時間が増え続けている現代では、若いうちから体が硬いという人が非常に増えています。
これには、筋肉が緊張によって硬くなっていることが大きく関係しています。
柔軟性を高めるためには、この硬くなった筋肉をほぐすことがとても大切です。
筋肉がほぐれることで、柔軟性のアップだけでなく、肩こりや首の痛みが和らいだり、姿勢が良くなるなどの効果も現れるようになります。
また、柔軟性を高めるためには、ストレッチを長く継続することが必要になります。
数日間ストレッチを行ったからといって、体が一気に柔らかくなるわけではありませんし、せっかく柔軟性がアップしても、ストレッチをやめてもとの生活に戻れば、また体は硬くなってしまうでしょう。
本当の意味で「体を柔らかくする」ためには、ストレッチを無理なく習慣づけることが重要です。
できるだけ毎日、体が気持ち良いと思えるストレッチを続けていきましょう。
また、ストレッチを始める前には、体を前後に倒す、左右にひねる、足や腕を曲げ伸ばしするなどの準備体操を行っておくと、ストレッチの効果をより高めることができます。
【柔軟性を高めるストレッチ】
1.背中や側部
①真っすぐ立ち、片手で反対側の手首を持って、斜め上に引っ張る。体も少し引っ張られるように傾けて、腕や背中、体の横の部分を気持ち良く伸ばす。反対側も同様に行う。
②次にあぐらをかいて床に座り、斜め右方向に、できるだけ遠くに手を伸ばすように背中を丸めながら伸ばす。反対側も同様に行う。
2.胸
①壁に向かい合うようにして立ち、片方の手の指先から肩までを壁にあてて胸を開く。もう片方の手は壁を押すように手のひらをあてる。
②胸を脱力しながら体を壁に近付けて胸を気持良く伸ばす。目線は壁の反対側
(手のひらをあてている手の方向)に向けると良い。
③反対側も同様に行う。
3.脚
①床に仰向けに寝転がり、片足をお尻の下に折りたたむように曲げる。この態勢がきつい人は、お尻の下に足を入れ込まなくても良い。できる人は両足を折り曲げ、太ももの前側を気持良く伸ばす。
②折り曲げた脚をもとに戻し、片足の足首をつかんで上半身に引き寄せるようにして、太ももの裏側を気持良く伸ばす。ひざはできるだけ曲げない。反対側も同様に行う。
このように、部位別に丁寧にストレッチを行っていくことで、体の硬い人手も少しずつ柔軟性を高めることができます。
このほかにも、様々な部位のストレッチを行ってみましょう。
空き時間に気持ち良く体を伸ばすことで、リラックス効果にもつながります。
冬は特に体が硬く縮こまりやすいので、意識的にストレッチを取り入れて、元気な体の維持に役立てましょう。