寒い冬は、今まで以上に家に引きこもりがちになって、運動不足を招きやすい季節です。
自宅で体を動かそうと、ストレッチや筋トレを始めるのはとても良い意識ですが、やはり、それらも続かなければほとんど意味がありません。
体力がなければ、いくら自宅とはいえ筋トレを続けるのは容易なことではなかったり、柔軟性がない人にとっては、簡単なストレッチさえも苦痛に感じて、なかなか続けることができないケースもよくあります。
そこでおすすめしたいのが、「手の指反らしストレッチ」です。
その名の通り、手の指をぐーっと反らして伸ばすだけで、ストレッチ効果が期待できるというものです。
【手の指反らしの効果】
1.全身のストレッチ効果
手の指反らしでは、手の指を反らせることで、全身のストレッチ効果も期待できるというものです。
主に韓国で古くから普及している「高麗手指鍼法」では、全身の健康状態は、その多くが手に反映されていると考えられています。
手にはたくさんのツボが集まっていることは、なんとなくイメージできる人も多いでしょう。
そのため、手の刺激は全身の刺激になり、これによって手の指反らしが、全身のストレッチにもつながっていくというわけです。
もちろん、細かいストレッチを行う方が、より大きな効果を感じることができる場合も多いかもしれません。
しかし、簡単に続けられるという意味では、あらゆるストレッチを調べて毎日頑張るよりも、手の指反らしを取り入れるだけで、継続することのハードルも大幅に下がるはずです。
運動が苦手な人や、柔軟性がない人でも始めやすいストレッチの一つとして、役立ててみてください。
2.脳への刺激
手は「第2の脳」と呼ばれることがあるほど、脳と密接な関係性があります。
また、現代医学的に見ても、手の指は、脳の神経ネットワークと強くつながっています。
物をつかんだり、つかむ力を細かく調整したり、指の1本1本を別々に動かすなどの複雑な動きができるのは、手が脳と密接な関係がある部位だからです。
そのため、手の指への刺激は、効果的に脳にも刺激を送り、老化防止にも役立つと考えられています。
縮こまっている手の指を反らして伸ばすことで、血流の促進作用が脳にも伝わり、これが脳への良い刺激となることが期待できます。
【手の指反らしストレッチのやり方】
①片手の指先を上に向け、手の平を前方に向けたまま、
ひじを水平に伸ばして腕を前に突き出す。
②もう片方の手で、突き出した方の手の人差し指から小指までの
4本を先端に引っかけるようにして、
自分の方にゆっくりと押していく。4本の指を気持ち良く反らす。
痛みが出ないように注意する。
③次に、親指も同じように反らす。息を吐きながら、リラックスして、
気持ち良くストレッチする。
④左右の手を入れ替えて、反対側も同様に行う。
普段から何をするにも酷使している手ですが、指を前に曲げる動作はよくあっても、指を反らすという動きはほとんどありません。
普段しない動きを加えることも、脳や体に良い刺激となります。
誰でもすぐに始められる、そして続けられる指反らしストレッチ、ぜひ実践してみてください。