空気が冷たく、非常に乾燥しているこの時期は、のどがイガイガしたり、風邪でもないのに空咳が続くという悩みが急増します。
実はこれ、口呼吸が原因の一つになっているかもしれません。
現代人はおよそ7~8割もの人が、日常的に口呼吸をメインで行っていると言われています。
しかし、健康のことを考えると、鼻呼吸の方が圧倒的にメリットが大きいです。
特に空気が乾燥する冬は、口呼吸による弊害のリスクが一層高まります。
口呼吸から鼻呼吸に変えるだけで、効率的な風邪予防にもつながります。
【口呼吸で起こりやすくなる体の不調】
・口臭、虫歯、ドライマウスなどの口内トラブル
→唾液の分泌が阻害され、口の中の浄化作用の効率が悪くなるため。
・気管支喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の症状の悪化
→口から直接抗原が侵入しやすくなるため。
・肩こり、頭痛、倦怠感などの症状の悪化
→自律神経が乱れやすくなるため。
・風邪、インフルエンザなどの感染症のリスクの増加
→外気がそのまま取り込まれ、そこに含まれるウイルスなどが直接体内に侵入しやすくなるため。
鼻から空気を吸い込むと、のどに空気が流れていく過程で、空気の温度が30度前後、湿度が90%前後にまで加温・加湿されるといわれます。
そのため、口呼吸よりも鼻呼吸の方が、潤いのある温かい空気をのどの奥から肺に送り込むことができるのです。
さらに、空気中に含まれたゴミやほこり、細菌やウイルスなどの異物は、鼻の粘膜でつくられる粘液と、鼻の奥の内側を覆っている綿毛の運動により、口呼吸よりも鼻呼吸の方が、体内への侵入を防ぐ効果が高くなります。
つまり、鼻呼吸によって、
・冬の冷たく乾燥した空気が、加温&加湿される
・異物が直接体内に取り込まれるリスクを減らす
という2つの大きなメリットが考えられます。
口呼吸の場合はこの逆で、冷たく乾燥した空気が口内やのども乾燥させたり、異物やウイルスの直接的な侵入を許してしまうことになります。
今年の冬は特に、多くの人が外出時はマスクを着けて生活をしていると思いますが、マスクの下では鼻呼吸よりも口呼吸になりやすく、これがマスクを外した時も続いてしまうので、より多くの人が口呼吸をしてしまうことが懸念されます。
マスクの下でもできるだけ鼻呼吸を意識することで、ウイルスの侵入を防ぐ効果はさらにアップするはずです。
また、マスクを外している時にも、できるだけ口呼吸を意識し、冬の空気に負けない習慣を身に付けていきましょう。